2005年11月01日
中国大連企業視察(1)大連ソフトウェアパーク
10月27日~30日中国ソフトウェア企業視察のため大連に行ってきました。■ 先ず大連の産業事情についてご説明します。
大連は中国を代表するソフトウェア産業都市であり、また日本向けの産業が盛んな都市でもあります。日本向けの業務を行うコールセンターやソフトウェア会社が多数あります。
その理由をご説明します。
--- 以下、大連ソフトウェアパークのパンフレットを一部抜粋・変更して引用させていただきました ---
1つは大連は中国で最初かつ唯一の「ソフトウェア産業国際化モデル都市」と認定されるなど、政府の強いバックアップを受けていることが挙げられます。
2つ目は日本と歴史的に深いつながりがあり、日本語人口が多いという特徴があります。地理的にも中国の中で最も日本に近く、人材基盤も最良の日本語学習環境を持ち、中国一流の日本語教育基地である大連外国語大学があります。そのため日本語を話せる人材が非常に多く、また日本でのソフトウェア開発経験を持つエンジニアが数多くいることが、日本向け産業の盛栄を支えている要因です。
--- 以上、大連ソフトウェアパークのパンフレットより引用 ---
■ 次に大連ソフトウェアパーク(以下DLSPと略称させていただきます)の視察の内容をご報告いたします。
ホテルのある大連市人民路からバスで移動すること約40分ほどでDLSPに到着しました。サービスセンターにて大連ソフトウェアパーク 日本業務総監の三上 吉彦氏(http://www.osk.3web.ne.jp/logos/china/)と、プロジェクトマネージャの岳(がく)さんという若い女性スタッフのお二人から説明を受けました。
三上さんは日本企業を60歳で定年退職後、大連に来られDLSPでお仕事をされているとのことです。岳さんは大連外国語大学で日本語を学ばれ、教師の仕事を経て現職に就かれたそうです。
サービスセンターに入るとドーム状のホールに、受付とソフトウェアパーク全体の模型図があります。模型図を見ながらパーク全体の説明をしていただきました。その後会議室に移って説明と質疑応答をしていただきました。
□ 説明の内容を簡単に列記させていただきます。
親会社は億達(億達集団有限公司?)であること。
7年前(1998年)にスタート。
現在250~260社が入居。そのうち40~50社が日本企業。
グローバル企業500社のうち16社が入居している。
主な入居企業の紹介
NEUSOFT(東軟ソフト)
アクセンチュア 日本向け
GEのコールセンター(日本向け)
SAP
住友電装
NEUSOFT & HP(合弁)のソフト開発センター および コールセンター
敷地の広さ約3k㎡
労働者および学生の数 1万5千~6千人
以上が第1期プロジェクト(今回訪問した場所)についてのご説明で、第1期はほぼ完成したとのことです。
現在は旅順南路の広大な敷地に第2期プロジェクトの建設を進めているとのことです。
□ 次に質疑応答の内容を簡単に記します。
質問1)入居の費用は?
回答)1日1㎡当たり2元(約30円)
※ 具体的に入居を検討される場合、費用の金額につきましては念のためご自身で再度ご確認ください。(IT屋もりた 注記)
質問2)中国国内および国外の他のソフトウェア開発地区と比較した場合、大連の優位性、差別化にはどのような点がありますか。
回答)中国ではソフトウェア産業の育成・振興を図るため、1983~1984年頃より国家レベルでのプロジェクトを立ち上げ取り組んできた。その結果中国には現在11ヶ所の「国家級ソフトウェア産業基地」と5つの「国家ソフトウェア輸出基地」があり、大連はその両方に数えられている。
1.上海、北京、大連を比較すると、それぞれに特徴がある。
上海・・・米国など海外資本の誘致に積極的である
北京・・・(1)携帯電話向けソフト開発に強い (2)北京大学、清華大学など優秀な人材の供給がある
大連・・・日本語の出来る人材が数多い
2.コスト(人件費)の比較
上海を1として比較すると
上海 ・・・ 1
北京 ・・・ 1
大連 ・・・0.7~0.8
西安、成都 ・・・0.5~0.6
インド バンガロール・・ 1
3.大連の現在とこれから
(1)現在、大連に進出している日本企業約250社、常駐している日本人約3,000人。
(2)今後は、日本企業が大連に進出したり、大連の中国企業と取引する目的・メリットが変わってくると思う。
今迄は、「安い労働力」が目的だった。
これからは「優秀な人材の調達・確保」が目的になると思う。
大連のある中国東北部3省(遼寧省、吉林省、黒龍江省)には1億3,000万人の人口(日本の人口とほぼ同じ)が控えている。その中から選ばれた優秀な人材をさらに教育する機関として、東北大学、吉林大学、ハルピン工業大学をはじめとした数多くの大学がある。(以下、IT屋もりたによる注記:大連には大連外国語大学、大連理工大学、大連海事大学、大連医科大学、東北財経大学などがあります。またDLSP内には東軟集団(NEUSOFT)が作った東軟情報大学があります。)
以上が説明および質疑応答の概要です。
□ この後、バスに乗ってパーク内を案内していただきました。バスの中からの説明でしたので、写真のみ掲載します。
大連ソフトウェアパーク視察の感想を最後に述べさせていただきます。
自然豊かな広大な敷地に、世界有数のIT関連企業が一堂に会しているのを目の当たりにし、ここに来れば情報技術に関する世界の最先端情報を一度に入手でき、最良の仕事が出来ることを実感いたしました。
また説明に当たられた三上さんの柔和なお人柄と、岳さんの堪能な日本語にホッとした安堵感を覚えました。お二人のコンビネーションのよさも来客者を安心させるのではないかと思います。再び大連を訪れる機会があれば、ぜひDLSPにもう一度来たいと思います。
以上、大連ソフトウェアパークの視察についてのご報告とさせていただきます。
投稿者 もりた : 12:10 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月12日
CEATEC JAPAN 2005 報告(3)
10月4日から10月8日まで、千葉県 幕張メッセに於いて開催された「CEATEC JAPAN 2005」レポート 3回シリーズの3回目(最終回)、今回は”その他の新技術・新サービス”についてご報告します。CETEC JAPAN 2005 ご報告 第3回(最終回)・・・その他の新技術・新サービス
e-Airport(e-Chek in、e-tag)・・・成田国際空港株式会社(略称:NAA)
成田空港という表示に惹きつけられ展示を覗いてみました。”e-Check in” と ”e-tag”というシステム が展示されていました。
「e-Check in」は、バイオメトリクス認証を用いた本人確認により、チェックイン、セキュリティチェックを行い、出国審査の待ち時間を短縮するシステムです。
「e-tag」は、自宅から宅配便で発送した手荷物がそのまま海外の到着空港で受け取れるシステムで、「手ぶら旅行」が出来るというものです。
いずれも実験段階のようで、早期の実現が期待されます。
これらは、「e-Airportプロジェクト」という空港業務全体のIT化計画の一環で、新東京国際空港公団が民営化されて出来た成田国際空港株式会社(略称:NAA)によって推進されているようです。同プロジェクトのスケジュール表によると、2002年頃に着手され、まだ実験段階ですから、進捗が少し遅いような気がします。民営化のメリットを生かし、計画がスピードアップされることを期待します。
iBurst・・・京セラ
イメージとしてはPHSによるデータ通信を高速化したようなものと捕らえると解りやすいですが、高速移動中の車内で音声通話できるなど、使用する場面も仕様も別のものです。
また、無線LAN(802.11a/g/b)とも異なるようです。基地局(無線LANの場合はアクセスポイント)と端末(パソコン、電話器)との距離が、無線LANは数百メートル(建物内)、iBurstは数キロメートルを想定している点が大きく異なります。
自転車型ロボット「ムラタセイサク君」・・・村田製作所
写真のみ掲載します。
以上、CEATEC JAPAN 2005ご報告 第3回(最終回)・・・その他の新技術・新サービス でした。
3回に亘り、私の注目した展示を紹介させていただきました。
ソフトウェア開発の仕事に従事していた時は、日常的にIT業界の最新情報に触れることが可能でしたが、現在は展示会やセミナーの機会を利用して情報収集をしています。
最新技術を私なりに解釈・消化して、商店や事業所、家庭、地域社会の皆様のIT利用のお役に立てればと考えています。
投稿者 もりた : 17:02 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月11日
CEATEC JAPAN 2005 報告(2)
10月4日から10月8日まで、千葉県 幕張メッセに於いて開催された「CEATEC JAPAN 2005」レポート 3回シリーズの2回目、今回は”新製品・新サービス”についてご報告します。CETEC JAPAN 2005 ご報告 第2回・・・新製品・新サービス
らくらくホン シンプル・・・NTTドコモ
TU-KAのツーカーSを意識した製品がNTTドコモのブースに展示されていました。
(参考ページ)
ケータイ Watch「音声機能に特化した「らくらくホン シンプル」」
URL: http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/25893.html
livedoor Wireless ネットラウンジ・・・ライブドア
無線LANカードを装着(または内蔵)したノートパソコンが10台位設置され、席は全部埋まっていました。
成功してもらいたいと思います。
ウォークマン Aシリーズ・・・ソニー
メモリータイプ(フラッシュメモリー内蔵)とハードディスクタイプの2種類のタイプがあります。
左の写真はメモリータイプです。
後でニュースを見てみるとほぼ同時期の発表(Apple Computerが米国時間9月7日、ソニーが日本時間9月8日)であり、両者のライバル関係を象徴していて、おもしろいと思いました。
以上、CEATEC JAPAN 2005ご報告 第2回・・・新製品・新サービス でした。
いずれも、話題性、市場優位性のある商品・サービスだと思います。特に”らくらくホン シンプル”は、会場で初めて知り驚きました。
次回は、CEATEC JAPAN 2005ご報告 第3回(最終回) ・・・ その他の新技術・新サービス を掲載します。
投稿者 もりた : 23:59 | コメント (0) | トラックバック
2005年10月10日
CEATEC JAPAN 2005 報告(1)
10月4日から10月8日まで、千葉県 幕張メッセに於いて「CEATEC JAPAN 2005」が開催されました。10月4日、5日の2日間、展示を見に行ってきました。そこで私が注目した展示を、3回に分けてご報告したいと思います。第1回 ・・・ 新技術
第2回 ・・・ 新製品・新サービス
第3回 ・・・ その他の新技術・新サービス
先ず「CEATEC JAPAN」について簡単にご説明します。
CEATEC JAPAN(シーテックジャパンと読みます)の「CEATEC」は、Combined Exhibition of Advanced Technologies の頭文字を取って付けられた名称で、アジア最大級の規模を誇る映像・情報・通信の国際展示会です。(CEATEC JAPAN 公式サイト-CEATECについてより引用)
メーカー(エレクトロニクス・家電)、通信サービス業者、情報サービス業者による製品・サービスの展示会です。
前置きが長くなりましたので、そろそろご報告を始めたいと思います。
CETEC JAPAN 2005 ご報告 第1回・・・新技術
SOG(システム・オン・グラス)技術・・・東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社
新しく開発されたSOG(システム・オン・グラス)という技術を使って、タッチパネル機能をLCD(液晶ディスプレイ)の上に実現しておりました。従来のタッチパネルは、タッチを圧力で感知する感圧式と、静電気で感知する静電式があるようですが、SOG技術は、光で感知する方式だそうです。
また、文字や絵をLCD上に描く、タブレットとしての使い方も可能なようです。
タブレットも現在は電磁誘導方式が主流ですが、新しい技術の導入でどのような変化が可能か、興味深いところです。
カラー電子ペーパー・・・富士通
黒山の人だかりでしたので、近づくことが出来ませんでした。内容につきましては、下記のページを参照下さい。・富士通技術広告:「カラー電子ペーパー」篇
URL: http://jad.fujitsu.com/adver/tech/main03.html
・ITmediaニュース 「曲がるカラー電子ペーパー、富士通が世界初」
URL: http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0507/13/news028.html
3Dフローティングヴィジョン・・・パイオニア
会場では「イルカと遊ぼう」を体験しました。
(左下の写真)ディスプレイの前に立つと空中に浮かんだ(水中を泳ぐ)イルカがいます。指を伸ばして動かすと、指の軌跡に沿って泡が表示されます。(左下の写真の虹色に光っているところ)
(下の写真)また、指の動きでイルカを操作することが出来ます。指はディスプレイに触れていません。ディスプレイの手前で動かすだけです。
以上、CEATEC JAPAN 2005ご報告 第1回・・・新技術 でした。
いずれも、新規性ある技術で興味深く見てまいりました。特にSOG技術を用いたLCDは、個人的に早期の製品化を期待します。
次回は、CEATEC JAPAN 2005ご報告 第2回・・・新製品・新サービス を掲載します。